建築家である、私、中浦弘嗣(52歳)が、自邸を新築するにあたり下記の項目に留意し、設計しました。
幼少期から アトピー・喘息で苦しんでいた娘が、マンションから、シックハウス対策を施した健康住宅に生活環境を改善することで、治療・本人の努力等もあいまって、全快しました。
【自宅新築にあたり】
《考慮 1:建物に対する想い)
- 私どもの長女は、生まれて数ヶ月でアレルギーがもたらすアトピー性皮炎、2歳から小児喘息を患い、大阪府立呼吸器・アレルギーセンター(旧称:大阪府立羽曳野病院)に毎週・毎月と通院しておりました。
- 気管支拡張薬・ステロイド吸入薬は手放せませんでした。
- 幼稚園の登校日の1/4近くを休み、小学校1年の6月中旬による強い喘息の発作発症の為救急車で同病院に運ばれ、院内学級に4ヶ月強の長期入院を余儀なくし、病院内の学校で就学・運動会・夏季宿泊学習等にてお世話になりました。
- 子供の疾患の症状が軽減され、できえればと完治を願いました。
《考慮 2:健康住宅》
- 家は、家族が心と体を癒し・くつろぎ・明日の準備をする貴重な空間であります。
- 最近の建物の空気は、高気密・高断熱化され、いろんな建材より空気中に放出される化学物質は逃げ場がなくなり、室内充満となり汚染蓄積されていきます。
- 人は、呼吸する空気 それ自体を、取捨選択できません。いやがおうにも体内に入ってきますし、他の疾患を起因させる原因になりかねません
- それ故、人の直接触れる内装の住環境は、国土交通大臣認定のF☆☆☆☆以上である事は勿論で、吸っても・触れても安心な建材である事です。
- 床には、ムクの木材を使用しましたが、仕入れ・搬入設置時や引渡し後の傷・汚れの為に、塗料を施すのは普通ですが、人の肌に直接触れる塗料には、欧州の植物性浸透性塗料を施しました。これは、木の調湿作用を妨げず、塗料のはがれがおきず、撥水性に富み、傷がついても目立ちにくい事です。なお夏でもドライ感で、木であるが故の質感を楽しめます。
- その他、柿渋、漆喰、ルナファーザー、接着剤、調湿タイル、無機質材等を考えました。
補足: 今回は予算の事もあり、構造においては 木造を採用しましたが、自然科学の面から考えた場合 コンクリート造の方が 土や石と同様無機物の為、建材に対する気になる多種要素が含まれないため、健康住宅にはより適していると思われます。
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