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第8回 地震に備える 構造と内装の視点から
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・・・耐震性能と伝統構法・・・
松井郁夫 松井郁夫建築設計事務所
足固めと貫の壁模型
日本の家は地震に強い!と聞いていたにも関わらず、10年間の阪神大震災では6400余名の人が震災で無くなり、内8割が圧死であったと言われています。家具が倒れたり、一階がつぶれて二階が覆い被さってきたのが原因です。せめて逃げる間家がつぶれずに持ちこたえていたら、もっと生存者が増えていたと思われます。
現在、日本の家は在来工法といわれる構法がほとんどです。いわゆる大工さんがつくる家は全て在来工法の一種です。在来とは外来に対してある言葉で、昭和25年に建築基準法が出来た折に、外国から来た工法と区別するためにつけられました。残念なことに戦後60年の間に、質より量の供給を目的に、簡便な工法として発展してしまい、剛構造を目指すために、多くは金物頼るようになった歴史があります。
震災で倒壊しない粘り強い貫
しかし、もともと日本にあった伝統構法は、金物に頼らないで貫を採用して「ねばり強い」構法を目指しています。いわゆる柔構造と言われています。基準法の変形角が、この伝統にそぐわないために現在では苦戦を強いられていますが、大きな変形を許容すれば、生存空間が確保できます。ただし、壁などは修理が必要となりますが…。泥壁や木組を採用した木造建築は、日本の気候風土に適した、開放的なつくり方で、伝統構法の得意とするところです。
みなさんは、どちらを選ばれるでしょうか?
事例:鹿沼の離れ屋
松井郁夫建築設計事務所
http://matsui-ikuo.jp
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