最近、子どもの勉強スペースをリビングに作る方が増えたように思います。そこは、子どもだけでなく、パパとママの書斎でもあります。
去年末くらいだったか、子どもの勉強する場所と学歴に関するデータが報道されました。それによると、食卓や、リビングに置かれた机で勉強していた小学生の方が、自分の部屋の机で勉強していた子どもよりも、有名中学に入学した子が多い、というものでした。
その報道のせいなのか、それとも流行なのかわかりませんが、部屋の使い方が以前と少し変わってきたような気がします。
寝食混合の茶の間から寝室と食卓が分離したように、また、リビングダイニングにキッチンが向かうレイアウトが多くなったように、今また新しい変化が見られています。
先日も、リビングに面した和室を洋室に改装して、壁にぴったりの机をエル字型に設置し、本棚を造り付け、勉強部屋兼ホームオフィスのような空間に替えられたお客様がいらっしゃいました。将来のことも考えて机は固定しませんでしたが、パソコンのアウトレットはどこの位置
からも使える場所に設置しました。子ども達もお父さんも、そこで勉強や仕事をしていらっしゃいます。
さて、お母さんはと言うと...ダイニングテーブルが机になっていました。言い換えれば、リビングダイニングが全てお母さんの部屋として機能しているのです。ひと昔前には、家事室なるものをキッチンの奥の一角に作っていましたが、今はあまり流行っていません。そういった空間を造られたお客様のお宅に伺うこともありますが、たいていそこは収納コーナーとなっています。
家でなにか作業をしようとした時、家族みんなが集まるリビングダイニングや、そこに隣接した部屋に適切な空間があるというのは、やはりいいものだな、と思います。特に子どもにとって、個人の部屋で“こもる”ということも成長に必要なことだとは思いますが、テレビの音でケンカしながら、宿題を教えてもらいながら、今日あったできごとを話し合うような、そんなゴチャマゼな空間が、実は家族そのものの形
なのじゃないかな、と思ったりします。 |