【建築家】作品紹介　H邸　和久井秀治

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H邸


DATA
	作品分類	：	住宅

	竣工日	：	平成21年11月25日

建築家データ
	設計者	：	有限会社アトリエ・エイチアンドエム一級建築士事務所

	施工者	：	大藤工務店

物件データ
	建築面積	：	41.95平米
	延べ床面積	：	69.90平米
	建ぺい率	：	59.94％
	容積率	：	99.88％
	構　造	：	木造２階建て
	所在地	：	東京都板橋区蓮根3丁目

建築家からのコメント
	南側は環状線、西側は歩道橋の階段、北側は母屋、東側はプレファブ倉庫置場という，目のやり場を失う様な環境の中にこの敷地は存在している。敷地が狭いせいか、道路側の歩道にある街路樹が壁の役割となり、中央に立って廻りを見渡すと、空が写真で切り取られた様に見えた。クライアントは、店舗併用の住宅と駐車場を希望された。狭小の敷地に要望を満たす事と、空間を生かすために重要となる“空”を利用（借景）するプランにするため何回も打ち合わせを重ね、擂り鉢状のファサードが生まれた。 1階部分は、駐車場が敷地の1/3を占める状態から店舗とリビングとし、2階に水廻り、DKと洋室を設けた。防火地域の制約と予算の関係から木造2階建ての選択となり3階部分はロフト状態である。空間を少しでも広く感じてもらうために、全体をスキップ状の構成とし、各々のスペースを階段で繋ぐことで一体的に感じる様にした。ランダムに設けた間仕切り壁の小窓もそれを意図して設けたものである。又、天井を高くとり、東側に設けたハイサイドライトが、2階のDKに設けた吹抜けから1階まで届き、間仕切りの小窓を通じて全ての部屋の隅々まで光が届くようにした。採光か取り易い南側は、環状線のためトラックなどの騒音を考慮して防音壁とするため閉鎖的なファサードになっているが、外観のイメージとは考えられない光の空間が内部では構成されている。ロフトの外部に設けた壁で覆われたルーフバルコニー、浴室に設けた大きなトップライトと店舗の外部に設けた壁で覆われた池が、借景となる“空”を独り占めできる部分となり、悪条件の環境に対して癒しの空間を用意する事ができた。又、狭小な敷地に対して、外部へと繋ぎ、広がっていく部分を設ける事で豊かな気持ちになる建物を造る事ができた。

建築家DATA
	建築家名	：	和久井秀治
	事務所名	：	有限会社アトリエ・エイチアンドエム一級建築士事務所
	URL	：	http://www3.ocn.ne.jp/~h‐m/

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