敷地は約150坪の広大な土地。農地転用及び開発をかけた土地です。
初めて敷地を訪れた時、廻りには田園風景が広がり、牧歌的で気持ちの良い空気に包まれていたのを思い出します。
求められたのは「トトロに出てくるようなほの暗い空間と、スパァっと広がる開放的な空間が矛盾なく共存する家」でした。
考え抜いた結果、私達が辿りついた答えは、どのように暗がりを演出するか?
ではなく、どのように影/闇を美しく見せるか?でした。
コの字型をした平面には開放的な中庭空間を内包しつつも、光と影の通り土間や闇の間・吹抜け空間などを随所に散りばめ、明るさと暗さのコントラストを存分に楽しめる空間となっています。
昔からそこに在ったかのような印象も受ける空間。
年月を重ねるごとに味わいが増していけば、なによりだと思っています。 |