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お店に理想の形があるとすれば、それは町の一部として自然にとけ込むことかもしれません。
煌々と灯る看板ではなく、確かに繋がっている存在としてあり続けること。
これは、出店から10年、町とともに時を経過した美容室の改装です。
店先を通る町の人達と、親しく挨拶を交わす店主の姿。
その姿は、既に町の一部のようでした。
10年目のリニューアル。
店舗のファサードに設けられた町との親密な繋がりをイメージした家型のフレームは、町のアイコンとなり始めています。
お店で長年大切に使い続けたものを、部分的に残しながら、空間を新たに再構成しました。
店先では、店主が樹に水やりをして、いつもの様に行き交う町の人と言葉を交わしています。
トンネル形状の家型のフレームを通して、お店と町との繋がりが、今日も店先で営まれています。 |