森に囲まれた里山の生活はけっして利便性の高い生活とは言いがたい。しかし、そこには不自由ではあるが自然に囲まれた豊かな暮らしがある。
五感は自然と対峙し、鋭敏になる。自然と共生し、豊かになる。
建築は、人と自然をつなぐ触媒のようなものである。
敷地に佇むだけでは感じにくいものが、建築を据えることや建築に包まれることにより、明確に自然を感じ取ることができる。
・ 開口部で切り取られた景色
・ スロープを移動する時の視線の変化
・ 囲い取られたデッキからの抜けや透け etc
空間とは、「床・壁・天井・開口部が創りだす内部の領域だけでは無く、その先の外部との関係性から創り出されるもの」だと言えるのではないだろうか。
今回、ご紹介する住宅は都会から里山に移り住むための田園住宅である。
将来的には田圃や畑での野良仕事を楽しみながら、自然との共生を求めた住宅である。
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