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  建築家トップ > バルセロナ便り > 第118回
実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

経年劣化でタイルの防水性が落ち……

エル・カプリチョの敷地面積は2,745uで建築面積は720uである。U字型の平面で南側に開いている。半地下階(地下階)、1階、屋根裏階となる。さらに玄関入口上部に地上20mほどの高さの見晴し台となる塔がついている。
この塔の姿がミナレット(モスクに付随する尖塔)などという人もいるが、どこにも根拠があるわけではない。確かにスペイン建築には回教徒様式の建築が展開される時期もあるが、ガウディ自身『このエル・カプリチョのデザインは回教徒様式でミナレット風の塔を付けた』など一言も唄っていない。

少なくともこの作品から理解できるのは、同時代の他のバルセロナにあるフィンカ・グエル、カサ・ビセンス、テレサ学院と同じ手法によるレンガ利用が特徴であるということである。しかもタイルが利用され、レンガはそのタイルの寸法に合うように組み合わされてデザインされている。
例えばひまわりのタイルは15cm四方のレリーフタイルである。
レンガの厚さが45mmであるので、レンガを三段積み重ねるとそのタイルの幅になる。そのようにして外壁の表現をしている。

さすがに雨、風、潮風に曝されると防水加工である釉薬タイルが劣化してその役目を果たせなくなっているのが現状である。さらにそのタイルはもろく剥離している。今回の修理工事ではその傷んでいるタイルの入れ替えもできればという指示をしたのだが、予算にも限度があることから詳細の工事にまでは手が届かないのも事実である。

エル・カプリチョ構内に入る為の鉄格子扉を抜けると、粗石の舗装になっている。この舗装の左側面の土塁の補強がされていない為、長年の雨等で地盤が緩み土塁側面の舗装が若干陥没している。
その舗装の奥に、まるで追加工事のような組石積みの車庫が見える。これは今でこそ建物に関する売店となっている。その部屋の南側天井にカビが広がっていて湿気があることを伺わせる。そこをさらにプラスターボードで壁を膨らませ断熱材を挟んで二重構造として塗装の剥離現象を防止した。

この湿気はその上部にあるテラスからの雨漏りで、塗装屋のルイス氏は、テラスの床タイルの上から赤色の防水塗装をしようとしていた。それをエル・カプリチョの従業員ルペから報告があり、すぐに中止させた。
このテラスの床タイルはオリジナルを維持しているのでそれを覆ってしまうことはできない。本来であれば水が浸透している箇所の床タイルを剥がして防水処理という手段でしかありえないことになるが、それには経費と時間がかかり過ぎ問題が大きすぎる。そこで透明な防水塗装に換えるように指示した。

次にオーナーはレストランとしてのカテゴリーを上げる為に、酒蔵の整備もしなくてはならない。その酒蔵は半地下階から一階への連絡場所にもなっており、現在の酒蔵から螺旋階段によるアクセスと厨房からテラス側へとなる。

地下の売店にはトイレとバルも設置されていたが、バルの部分は営業していないのでその部分を撤去して、オープンスペースとして文化活動に利用できるように提案した。

   
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