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  建築家トップ > バルセロナ便り > 第154回
実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

音楽や芸術を建築に取り込む

ガウディはセサールマルティネールとの会話で
放物双曲面体の形でボールトの形態を考えた。初めは一度もその形を経験した事がなかったので、受け入れる自信はなかった。 けれどそれは妨害にはならず、むしろ進歩に繋がる。 はじめにコロニア・グエルで実験し良い結果になったので、サグラダ・ファミリアに使用する事にした。
このボールトは単なる壁としてではなく、その準線で平行でもなく、 左官工はそれを作るために一つの壁と同じように、二本の定規紐だけを必要とする。
職人は平たい面を作るようにするがそれは曲面になる

と放物双曲面体の利用について説明する。

パトロン、エウセビオ・グエルが公園計画に求めていたのは、理想の生活環境とノスタルジーの具現化である。事業家でありながら好奇心が旺盛な人物である。しかも彼は自ら白内障の医学論文まで書き残している。彼が若い頃にドイツ、イギリス、イタリア、フランスと海外で勉強していた時の論文である。経営や経済だけではなく、音楽や文学、芸術にも関心を示していた。
その彼がガウディにグエル別邸を依頼し、続いてグエル邸の計画も進める。その計画では、グエルのアイデンティティーが神話や音楽のエレメントを考慮しながら詩的な計画として進められていたことが伺える。フィンカ・グエルでは「カバジェリサ」と言われる調教場があり、そこではミニ・コンサートができるほどの音響効果がある。
ここでもう少しグエル邸に触れることにする。その中央サロンでも同じような音響効果があり、ここはダンスホールとしても利用していたという。音響を考慮した天井はボールトに六角タイルで仕上げられて、プラネタリウム風に細孔までもつけられている。そこから漏れる光の様子はまるでアルハンブラ宮殿の浴室にも似ていることから、回教徒建築で見られる浴室からヒントを得ているのだろうかという人もいる。
そんな空間演出は詩的であり、回教徒建築でギリシャ神話を語る為のホールを合成することでさらにガウディの建築メッセージも含めた空間に変貌している。このホールにはアキリノ・アメスクア(Aquilino Amezcua)の作品による特殊なオルガンまでもデザインしている。アレホクラペスによる壁画と黒檀による格子のある中三階、そこからも覗ける音楽ホールとなっている。
ガウディの音響に関わる建物はこれだけではない。
グエル公園ではギリシャ劇場と言われる広場が計画され、しかも全長250mにも及ぶエルゴノミックな蛇行ベンチに囲まれている。この広場はコンサート会場や多目的広場としても利用されていたことは当時の写真からも伺う事ができる。
この広場の山手側は24段の段差がある、半円形の土塁となっている。これは組石積みになっているが、ギリシャ劇場ということからある程度音響効果も考慮されている事になる。
そこで、この土塁の中心奥から20m離れたところで音を鳴らすと、フラッタリング・エコー現象として確認する事ができる。
そんな効果も実測作図を終えてから徐々に理解できる様になってきた。

この広場の下にある多柱室へ降りるには広場の両サイドにある階段を利用する。すると86本のたて溝ドリス式列柱が見られる。直径1m長さは6.5mの柱が4mピッチで、山手から、11、11、11、11、9、10、8、7、5、3と並んでいる。外周の柱だけは内側に5%ほど傾いている。
     
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