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建築家トップ > バルセロナ便り > 第321回

実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る


48年間ガウディと対峙して

スペインでは2019年の11月からCovid19というウイルスによるインフルエンザのような症状で変異もし続けている感染性の病気が今日まで続いている。昨年、2020年はこの感染が世界的に広がり地球全体がこのウイルスで感染されているとまで言われている。社会経済、政治、産業は軒並みダウン。ここで活躍できたのは医者、宅配業者、食事のデリバリ-、そしてIT業である。携帯の需要はますますバブリーである。人によっては陰謀だという人もいる。そしてその犠牲になっている人もいる。
歴史的にもペスト、コレラ、黄熱、鳥インフルエンザと時代に応じでウイルスと生存競争をしている。相手はミクロの世界で、肉体や経済に関係なく自己管理ができないものたちがこの世から退いてきた。
経済力による鍔迫り合い、腕力による力比べ、能力による競り合いとあるがどれもこのミクロのウイルスにはかなわない。
つまり体の内部から攻められるわけだから、免疫性を高めるしかないのだ。
その免疫性は食料、ビタミン、健康管理、そして精神性にある。常に自分と向き合ってどうあるべきか。大地の中でどのように共存すべきかと考えさせられこともよくある。それは毎日の出会いであり人だけには限らない。動物全てそうであるように一人一人が繊細で思いやりのある生き方が生存や共存を改善させる方法であると思える。
人にもバリエーションがある。地球上に人口が70億人いるということは70億のバリエーションがあるということである。これが正しいということもそれは限られた地域でのことであり、それも場所が変わると全く逆になったりする。

ここでは社会現象の中で自分を省みながら、さらにもう一人の自分に尋ねてどうすべきかとその手法を問いかけて分析している。
私はこれまで48年間ガウディを見つめてきた。実測・作図、翻訳をし、そして今ではそのプロセスからガウディ・コードを発見して605項目ほどのコードを発見し、そしてそのうちの180項目についての解説を執筆してきた。どこに発表するというあてもなく、自分で発見したものを自分の生涯の火が消えるまでには全てを書き記しておきたいというそれだけの気持ちである。それを次世代の人たちが見る機会が訪れたら、そんな視点もあるのだということに気がつくはずだ。
その機会は誰にでもあるのだが、誰でも気がつくことでもなさそうだ。なぜならその領域に達するには確実な経験と合わせて、固定概念にとらわれないより広い視点が必要だからである。
「人間は、発明しない。コピーし応用しているだけである」としているガウディの視点は真理である。私もそれには同感である。
その意味でできるだけ自然体で、しかも自分の視点で考えるように訓練してきた。それは好きなことをしてきてのことではないというのは事実である。するとまたそれに対して反論する。反論される前に、このようにエッセーを書くことすら夢の世界なのだ。
なぜなら小学生の頃から国語が嫌いであったからだ。しかも絵画の世界、美術の世界、そして大学に入って作図の世界が嫌いであった。当時から字を書いても作図しても人に見せられるような書でもなく絵でもないとコンプレックスを抱いていた。なぜかというとそれ以上に上手な人たちが周囲にいたということである。

そして、それらも含めて全てのコンプレックスという気持ちがあること自体素晴らしいことであると考え直している。
     
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