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建築家トップ > バルセロナ便り > 第342回

実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る


ガウディによる造園計画

造園といえば、グエル公園の前にグエル別邸でのガウディによる造園計画があった。エウセビオ・グエルが1883年9月22日ホセ・ピケ・クジャス(José Pique Cuyás)から8万ペセタで39,468m2(Can Feliu) (Can Bardiró)の農地を合わせて購入したという。この敷地に造園計画を施すが、その形は明確にはされていない。少なくともギリシャ神話に倣ったヘスペリデスの園を演出しているとバセゴダ教授が示していたが、それはどのようなものであったのか。
まずは神話上の園であるから自由な創作ができると思っていた。ところがそこでの植物の種類は、その神話にしたがった植物を植栽しているということで、現在でもその樹木は当時からの植物として見られる。

化石化されたオレンジの木として控え柱の先頭に飾られている。神話上では金のリンゴとされていることから、本来はリンゴの木であるべきと思っていたが、実際にはその先頭によじ登って葉の形を図鑑で検証してみたらオレンジの葉であったことに気がついた。それをバセゴダ教授に話したことで、後にはオレンジの木となっているということで紹介されるようになった。
では何でオレンジの木になったのか。
一人だけその神話に触れていた詩人がグエルやガウディの知り合いにいた。ハシント・ベルダゲールという司祭であり詩人である。彼は当時の船舶のトランスアトラティックの船舶司祭でもあった。そのことからコミージャス公爵の寵愛を受けていたとされている。またガウディの友人であったともされている。ところが彼はエクソシズムを信仰していたことから、ガウディから敬遠されていたということをバセゴダ教授から聞いたことがある。
この詩人はアトランティダという詩集を執筆している。その中にこのヘスペリデスの園が描かれている。この話のメインとなるリンゴが金のリンゴとしてではなくオレンジとして表現されているのだ。
確かに神話上の世界であり紀元前の神話でもある。しかもヘラクレスの冒険を神話にしているのは、当時のギリシャ商人たちの行商行為を神話として描いているとされている。当時のギリシャ商人は船によって地中海沿岸を行商し、イベリア半島にも辿り着いている。神話上でギリシャの最西端にあるアトラティダというところで見つけたヘスペリデスの園ということでありそれはアトラスという神が支えていたというのだ。確かに北アフリカにはアトラス山脈があるからその名前の所以はこのあたりであるということを示しているのだろう。

つまりその園にはアトラスの子供達であった妖精達もいた。それが植物に変えられてしまうのである。だからヘラクレスの冒険がそのアトラス(Atlas)又はアトランテ(Atlante)の娘達がいたヘスペリデスの園にかかわり、その園を守衛していたのが100の頭をもつ不死身のドラゴンとされていたのだ。

その園を見ていたアトラスの娘達は、エグレ(Eglé)、ラ・ブリジャンテ(La Brillante)、アレトゥサ(Aretusa),ロヒッサ(Rojiza)、イペレトゥサ(Hiperetusa),アエリティア(Eritia)とエスペリア(Hesperia)そしてエスペラ(Hespera)とされている。
エウリステア(Euristea)がヘラクレスに金のオレンジを取るように命じたとき、マセドニア(Macedonia)の方向に出かけ、ついには最西端となるアトラスの地アトランティダにたどり着きその園を守衛していたラドンと戦って金のリンゴを手にすることになる。
ところがその園を見ていた娘達はその実を守れなかったことからエグレは柳、アレゥッサはポプラ、イペルトゥッサは楡等の樹木に変えられてしまったということをバセゴダ教授は説明している。

植物の種類は別にしても建物と私が見つけた門は5つある。そのうちの4つは現存しているが5つ目が見当たらない。その他にカテナリー曲線アーチの蔓棚もある。現在のグエル別邸は当時のままには残っていない。

というのもその後のバルセロナの地域開発によってグエル別邸がディアゴナル大通りによって二つに分断された。しかも大学キャンバスになって現在は8000uにも満たない敷地になっている。従って2つの門が当時からのままで別邸の門として存続しているが、もう二つはバルセロナ大学の薬学部の周囲に見られるのが現状である。それで造園の計画はどうなっていたかというとギリシャ神話上の樹木は植栽されても、馬小屋もあることから馬を放牧できるような野原である牧草地としての敷地ではなかったのだろうかと見ている。
     
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