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実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

フニクラー曲線と理想のゴシック建築

ガウディはベルゴスとの会話で放物曲線の利用について
修正面(Superficie reglada)の利用は、彫塑的に論理的で、建設には容易である。放物曲線は父であり、全てに適応し他のものを押しのけることはなく修道院長の布教の様に補う。
支持は、土台と柱頭を含めて螺旋状で双曲面の魂(耐力)でもあるボールトが、内部に双曲面を露出していて、光には適した形態となっている。
放物曲線は全てを集めて繋げ、螺旋は放物曲線の一部であり双曲線の一部でもある。全てのフリーズは曲線の連続であり放物リズムである

と語っている。

テレサ学院で利用されている放物曲線は、どう見てもカテナリー曲線よりは細い。
施工上はカテナリー曲線で作業をする方が実践的であり、物理的にも自重によってなす曲線なので煉瓦でそれを築くのは容易である。
ところが、放物曲線は幾何学曲線であって重力のかかっていない曲線である。つまり自重をもたない理論上の曲線ということとなり、建築にはむしろ装飾的である。
視覚的には幾何学の方がスリムになる。

テレサ学院で利用されているアーチが、カテナリー曲線というより放物曲線で仕上げられているということは何を意味するか。つまりここではまだカテナリーの概念がガウディの中に入っていないという裏付けになる。
コロニア・グエル地下聖堂では、確かにカテナリー曲線の実験をする。テレサ学院から10年の歳月が流れてのことである。
視覚的な美しさよりも実践主義のガウディが、このカテナリー曲線に執着するには自然の重みが彼の建築に大きな影響を与える時期になる。
さらに深い自然観察が彼の内面にあったということになる。

1888年から1898年の間にどんな作品があるか。  
1891年、北スペインのレオンにあるカサ・ロス・ボティーネス
1892年、タンジール計画におけるフランシス派の布教所
1895年、ガラーフの酒蔵、
さらにサグラダ・ファミリア教会ではまだゴシック建築様式から抜け出してはいない状態である。
その中でフニクラー曲線は、1883年?1887年のフィンカ・グエルの窓アーチで利用されている。
ガウディの中で放物曲線とカテナリー曲線の違いを比較していたことは、後のベルゴスとの会話で「双曲線、放物線そしてカテナリーはフニクラーである。初めに最大荷重は中心にあり、次第に遠ざかるにしたがって減る。第二の荷重は等分布荷重で第三の荷重は中心(楕円と放物線の間にある)から離れるに従って増す。フニクラーは放物曲線である。」というコメントをしていることからも伺う事ができる。
とすれば、フィンカ・グエルの時期にフニクラー曲線のアイデアを既に取り入れていたということになる。
1883年といえば、ガウディがサグラダ・ファミリア教会に主任建築家として就任する年である。以来彼の中で理想のゴシック建築を求めての研究が始まっていた。

そこで何をすれば理想のゴシック建築になるのかと言う命題に突き当たったということなる。
     
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