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実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

ガウディの「理想のゴシック建築」

ガウディは、ベルゴスとの会話の中で、サグラダ・ファミリア教会について
聖家族教会は、贖罪は奉仕によるものでなくてはならない。もしそれを与えられなければ貧弱な作品となり完成しない。
贖罪は信者達を活気づける。そして奉仕は悪い作品をも立派に完成させる。
奉仕は蓄えることはできないが、良い作品を作るのに適している。教会の作り方や工事期間を気にする者達は何も得られず、もし得られる物があれば不服は言わないだろうが、得る物がなければどうするべきかをむしろ知るべきだ

と語っている。

これは教会を作る為の基本姿勢をガウディが身をもって語っているので、今のサグラダ・ファミリア教会建築に関心がある人達には知っていただきたい。その言葉を無視して「理想的なゴシック建築」の教会は実現できないし、ガウディの夢を継続させることもできないからである。
ガウディがこの言葉を残したのは、自から建築テーマを定めてその解決を自然界に希求しめはじめていた貴重な時期であった。
ガウディが言う「理想のゴシック建築」とは何を意味するのだろうか?
当時だれも試みた事がなかった建築とそのあり方、さらに歴史的建築の見直しと改善を理想とする意味も含めた事は、彼の作品とその経緯から伺う事はできる。
ガウディによる理想建築の探求は建築の新たな試みであり、それを「建築冒険」といってもおかしくはない。私達が知り得るガウディの建築姿勢とその空間や納まりは、さらに未来へと継承されるエッセンスとなっているのは確かである。
自然観察と分析は永遠に続き、そこから見いだせるエッセンスも新たな世界を作り出す。
各分野における自然の応用は個々の特性によるもので、その展開もその関心度と好奇心に応じる。
ガウディ建築の場合、初期と中期の建築思考とその作品は、歴史的継承を促しながらも対峙し、さらに新たな形を見出すための努力を惜しまなかった。
そして彼の建築が花を咲かせはじめることになったコロニア・グエル地下聖堂では、10年の逆さ吊り構造実験によってそれまで見る事が無かったカテナリー曲線の実用化を確証することになり、彼の建築に大きな比重をもたらしたということはあまりにも知られていない。

自然と科学の優位性を知ることは、ガウディにすれば愚かな事である。ダイレクトに自然と対峙することでそれを十分に利用する、という共生的な利用の仕方の方がむしろ自然ということなのかもしれない。魚は水を利用して泳ぐことができる。船や潜水艦も魚と同じような姿で推進力を得て前にすすむことができる。
このようにして自然や社会に適正な科学で普遍的に論理を組み立てるのが、人間の知恵となっているのだろう。数字や論理を組み立てながら自然に合わせようとすると、どこか無理があるのも仕方がないことである。所詮人間社会には完璧なものがありえない限り、社会に認めさせる為の基準又は許容範囲で生活が促されている事実があり、その範囲を超越させた建築を「理想の建築」としていたガウディの姿勢にはやはり驚かされる。

     
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