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実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

景観は理想的でも、住宅建築には難あり

職人の選択についてガウディはこう述べている。
仕事は協力の成果であり、それは愛によるもので、憎悪を生み出すようなことがあってはならない。これは火をつける為に乾いた枝や良い木を、邪魔な緑から分けるようなものである。仕事に危機を及ぼすような悪い職人は火を消すようなもので、追放しなくてはならない。

ガウディに選ばれた職人達は好運だが、それ以外の職人は職を変えなくてならないと言う状況になるほど、ガウディのプロとしての厳しさが伺える言葉がここにあるということだろう。
そうでもしなければ「調和のとれた作品」にはならないし、「安全でしかも曖昧さがあってはならない」ということにもなる。あの芸術的な部分の納まりにもそのような気配りがされているということだ。建築は、人が安全に利用できると言う事は基本である。さらにそれを保護する為の構造と材料ということになる。それらの安全性を熟知した上での「配慮」と「採用」を決断することを示すのだろう。これも伝統職人の特徴なのだろう。できるだけ使い慣れた手法と素材という考えがガウディの根底に生き続けていることになる。これも父からのDNAとして受け継いでいるのだろうか。
完璧主義とはいわないが、それに近いポリシーを作品に関してはもっていたということである。

グエル公園計画ではその職人芸をたっぷり見せつけてくれている。 
ここでは、田園都市計画をすすめるにあたって、分譲地としての諸条件を登記書に示しているが、内容は恐らくグエルとガウディの間で決めたものにちがいない。
その一つとして、グエルの友人であった弁護士トリアスに分譲住宅地を売買した1902年の登記書の中で、建築基準として敷地の6分の1までの建設を認めている。他に敷地の残りは造園と畑や森とすることが条件となっていた。敷地境界には植物柵で80cm以上2.8m以下、すでに生息している1.5m以上の木を伐採した場合は50ペセタを地主に支払う事になっていた。
つまり田園都市計画として進めていた為に、できるだけ既に生息していた植物を保護するということもグエルとの間で取り決めて、景観も配慮しての条件であるということになる。
バルセロナの全景が展望できる標高250m、岩盤の山で樹木は比較的少ないことから、禿げ山(モンターニャ・ぺラーダ)と呼ばれている。この中腹、標高130mから200mの間の敷地における田園都市計画となっていた。
しかし地形上、住宅地にするにはアクセスの整備と宅地として整地しなくてはならないことから、はじめに資材を運ぶ為の高架が計画される。
これよって斜面の掘削と一部宅地造成をはじめることになった。
景観的には、理想的な立地条件の敷地を確保したはずだが、結果的にはこのトリアスとガウディの住んだ住宅以外には中央入口の門番の家と事務所を除いて建築は進められなかった。従って田園都市計画は中止となり、公園のみとしての計画変更をすることになる。

グエルは1906年からこの公園にあるララルトの家に転居する。ララルトというのはこの土地の地主で、その家と土地をグエルが買い取って住んでいた。
     
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