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フィンカ・グエルのリング |
平面計画では、正方形の調教場と矩形の馬小屋、そして八角形平面に二つの正方形が付けられている門番の家で構成されている。
屋根は、煉瓦ボールトによって仕上げられている。
その調教場と門番の家の台所サロンと、寝室の天井と屋根は一体となり、ボトルの頸と同じような形で越屋根が付けられて、通気口や採光としての尖塔飾で処理されている。
これらのボールトを実測するといつものように疑問も浮かび上がる。
始めに調教場の床仕上げに使用されている煉瓦の配列に着目する。
すると不思議な煉瓦の組み合わせに気が付く。今までそんな詳細には誰も触れていない。ガウディも勿論それには触れていない。
この些細な煉瓦の組み方における詳細に、ガウディの技術が隠されているというのも事実である。
この中央の桝樋における開口部の仕上げは、46個の煉瓦を小端立て配列にされ、次に長手小端一列でリング状に並べ、さらに長手小端だてによる放射状の並びと次にまた一列の小端立てをリング状に並べるといった具合になっている。リングの組み方が中央から1、1、2、3、2、2、3、3、3、2、3、3、3…と何となくリズムカルに壁まで続く。
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