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建築家トップ > バルセロナ便り > 第255回

実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

サグラダ・ファミリア教会はゴシック建築の改良形である

ガウディの後継者で受難の門を担当したポーチボアダは「El Templo de la Sagrada Familia」(1982年)の26ページで「esta arquitectura es un perfeccionamiento del Gótico」と記している。
つまり「サグラダ・ファミリア教会はゴシック建築の改良形である」と。
「改良形」の解釈に多様性がある。
ガウディによるこの「改良形」とは何を意味しているのだろうか。
改良とはその前の欠陥を改善する意味を含めているが、これはガウディの逆さ吊り構造実験の成果を裏付けしている言葉として考える事ができる。500年以上続いていたゴシック建築の構造に限界を感じたガウディは、さらに軽快でより無駄のない建築構造を開発する。その手段としてフニクラー曲線による構造理念を1898年から1908年の10年間かけてコロニア・グエル教会計画で試みた。その実験結果、改良された構造体の裏付けをとることでそれまでに見られなかったエレガントで優雅な形を生み出す結果となった。

ところがこのコロニア・グエル教会は、地下聖堂を建設するだけで未完成の教会となり、現在ではコロニア・グエル地下聖堂と呼ばれるようになった。
そこでガウディは、この構造実験を無駄にすることなく、続けて1914年以降にこの実験結果をサグラダ・ファミリア教会に導入することにした。
それによって従来進められていた伝統的なゴシックドームの計画から一変して、放物曲線回転体のような形、しかもスマートなドームへと変貌する。この形は形態的には流線型の形ともいえる。
しかも100mの高さを越える塔となり世界でもっとも背が高い、より完璧な21世紀のゴシック建築となる予定である。
現在は、パソコンのオートキャドを利用して、キリストの塔は170mから175mとなっている。ガウディの最初のデッサンでは165mほどの高さになっていることから10mほど現在では高く計算されている。
さらに従来のゴシック建築で見られていたバットレス、つまり飛梁というのは削除されてスッキリした構造体になっている。
しかも鐘楼は、門の両脇2本ずつ、ベースとブリッジで所々連絡してツインとしての構造体を計画している。
このように誕生の門から始まり受難の門、栄光の門としての三カ所の門が計画され、それらを身廊で連絡し、その上部ではさらに福音者の4本の塔と聖母マリアの塔、それらの塔に囲われるようにしてキリストの塔ということなる。
しかもこれらの門を連携されるスラブの構造体は、放物双曲面体による膜構造の理論を応用した構造体を利用している。
つまりガウディによるゴシック建築の改良というのは、この膜構造やフニクラーという新たな構造理念を導入することで見事に従来のゴシックにはなかった姿を演出させる。しかも地中海文化の主流となったギリシャ建築までも取り入れた明るい教会に変貌させる事になった。なかでも興味深いのは従来には見られえる事のなかった流線型の形と二重構造の塔になっており、その中に階段とスリ型の開口部を補強するかのようにガラリが付けられている。

問題はこのガラリがどんな役目をしているのだろうかということになる。
     
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