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建築家トップ > バルセロナ便り > 第268回

実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

ガウディが作図した唯一の図面

ガウディも自ら模型を作っていた人であることは知られている。彼の協力者であったホワン・マタマラやオピッソなどはガウディの模型作成中のスケッチを残していることからも裏付けがされる。彼らはサグラダ・ファミリア教会の工房で作業をしていた人たちである。
ガウディの伝記を執筆した建築家セサール・マルティネールは、ガウディの研究者である。彼によるとガウディが建築家として最初で最後の作図というのが1882年にガウディの師匠であったホワン・マルトレールと参加した、バルセロナ大聖堂のファサード・コンペの時に作図したものであるとしている。
ガウディは以後1883年からサグラダ・ファミリア教会の主任建築家になっている。同時代に民間の建築依頼も受けていることから、それらの仕事をこなすのに教会内部の協力者たちによって作図が処理されていた。教会とは関係のないカサ・バトリョの原寸模型などの制作も教会の模型室で進められていたことが、当時の模型室の写真からもわかる。
当時の模型担当はホワン・マタマラの父ジョレンツ・マタマラが仕切っていたはずである。彼らの家族的な付き合いに関してはホワン・マタマラの「ガウディとの道程」からもうかがわれる。
ガウディの作図の腕は優れているが、協力者たちとの共同作業の場合、しかも施工現場での作業としては作図より簡単なデッサンと模型での打ち合わせの方が合理的で実践的であることは理解できる。形やプロポーションの検討には作図は役に立つが立体となると模型にはかなわないのもの事実である。
作図は理論的な検証にはとても役立つが、職人的な作業であればやはり実地としての模型や詳細のデッサンからでも十分に作業は進む。
建築の詳細においては、基本的な寸法をベースに新たなアレンジ部分が機能的な問題も含めて職人と建築家による話し合いで作業が進められていた。
だからこそ彼らとのワークショップも日課となっていた。私がサグラダ・ファミリア教会の実測に通っていた1980年から1985年までの間に模型室の職人達との話も私の日課になっていた。
ある日のこと模型主任のジョルディは私に
「模型の楽しさは、作図から模型にすることが楽しく、作図を読み取ることが楽しい」
といっていた事を思い出す。でもそれらの模型は現代の作図からの模型作業であり、ガウディ当時の作図ではない。ところが現在の模型作業はコンピューターによる数字からの模型製作となり、作図を検証する楽しみというのは皆無になってしまったというのだ。
ところがガウディ時代はその作図すらもないわけだから、直接モデリングから整形が模型職人達の作業であったと判断される。そのモデリングのためのモデルをガウディが作っていたということにもなる。
立体感覚というのは作図よりも粘土やそれに代わる素材があれば一瞬のようにして形になってしまう。
それを元に、模型職人達はより規則正しい幾何学原理にかなった模型の整理をしていたことになる。
これは、以前に私が作った螺旋階段のモデリングから整形したモデルを作ってくれた、ジョセップの模型制作でも理解できる。

     
田中裕也氏プロフィール
 
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