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  建築家トップ > バルセロナ便り > 第99回
実測で見えたガウディデザイン バルセロナの陽光に魅せられて 最もガウディに近づいた建築家、田中裕也が綴る

本来はグエル工業団地教会

ガウディの逆さ吊り構造実験模型を天井からぶら下げて、床に鏡を置けば、その模型は逆転していかにも地上に立って見えるということになる。つまり一瞬にして天井からぶら下がっている模型は、実際の建物のように見える。
非常に簡単なアイデアではあるが、それまでガウディの「模型写真を撮ってそれを逆さにしてデッサンする」というアイデアを合理化するために、「鏡を利用して像を逆さに見せる」という展示方法はなかった。
しかし、この難点はその模型に直接はデッサンできないことである。
私が提案したその模型製作のアイデアは、採用された。
それ以来、この作品の模型とディスプレーの模写を至る所でみかけるようになった。
今後は、ガウディのような手法でデッサンをしようとするならば、ビデオを利用することで更に簡単にできるようになる。
時代は変わり文明の利器も変わってしまった。

その展示会場では私の描いた作図の一部と模型も展示された。
オープニングの日にはイシドラ・プーチ・ボアダとルイス・ボネット・ガリが主賓として会場に招かれていた。
さらにグエル家も姿を見せていた。
バルセロナのカタルニア州政府前州長ジョルディ・プジョールを先頭にバルセロナ市長、銀行頭取、貴族達とバルセロナの名士達が続々オープニング会場に登場である。
私が唯一知っていた名士と言えば、プーチ・ボアダとルイス・ボネットの二人、彼等と一緒にサグラダ・ファミリア教会の当時建築士であったピラール女史も含めて写真を一枚パチリ。そんな想い出がこの地下聖堂の作図作業であった。

この地下聖堂の正確な名前はコロニア・グエル教会地下聖堂という名前である。
しかし、グエルの経営する繊維工場の従業員達の住宅地に協会を設置するという目的なのだから「グエル工業団地」として訳すことの方が正しいのではないだろうか。
そうなると「グエル工業団地教会地下聖堂」といった訳になるが。

ガウディは、1898年にエウセビオ・グエルからその教会計画の依頼を受ける。
この場所はエウセビオ・グエルの父ホワン・グエルがジョブレガットの川沿いにあるマルトレール地区に160ヘクタールの土地を購入し、エウセビオ・グエルは、サンタ・コロマデ・セルベジョ村に60ヘクタールの土地に工業団地と繊維工場をと考えた。
そこでエウセビオ・グエルは、彼の協力者であった技師フェルナンド・アルシナに工場団地の計画を依頼し、住宅団地地区の計画はガウディの協力者達、フランシスコ・ベレンゲールとホワン・ルビオ・ベルベル が中心になって進められた。

住宅地区は質素な住宅団地というより、可愛いコースト・ハウス風の煉瓦造2階建ての住宅地区が建ち並ぶ。
団地入口左脇には、ベレンゲールの計画による”組合の家”建物が建設されている。
建物としてはディテールが面白い。特に煉瓦の特性を生かした詳細が見られる。

一方、ホワン・ルビオも先輩に負けまいとして頑張った”ディレクターの家”は、煉瓦の透かしが気になる。そんな住宅も立ち並ぶ住宅団地である。

その団地を避けるようにして、松の木林の丘の中腹に、この「グエル工業団地教会地下聖堂」を計画したのである。

   
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